CSSとは「カスケーディングスタイルシート」の略で、ウェブページ上の各パーツの見栄えに関する設定を一覧として一箇所にまとめたものです。昔はウェブページの各パーツごとに見栄えに関する設定を書き込んでいましたが、現在ではCSSファイルとしてひとまとめにするのが一般的です。
CSSはプログラム言語に似た専用の言語で記述するという決まりがあり、これをスタイルシート言語またはCSS言語と呼びます。
MDwikiのCSSカスタマイズは、以下の手順で行います。
- 未記入のstyle.cssを用意する(詳細後述)
- MDwikiをstyle.cssに対応させる(詳細後述)
- ウェブブラウザでカスタマイズしたいウェブページを開き、見栄えを変更したい部分を文字列選択する
- 該当するCSS設定を表示する(詳細後述)
- 該当するCSS設定をコピーする
- style.cssをテキストエディタで開き、前述5の内容をペーストする
- 値の部分を書き換える
- style.cssを上書保存する
新しいCSS設定を書き込む場所としての未記入のstyle.cssを用意します。
CSSファイルは、基本的には拡張子を「.txt」から「.css」に書き換えただけのテキストファイルです。CSSファイルのファイル名は『style.css』とするのが一般的です。
CSSファイルをテキストエディタで作成する際は文字コードを<UTF-8>に設定します。
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プログラム開発用のunicode (UTF-8)対応テキストエディタを用意する。Windows付属の「メモ帳」アプリはUTF-8非対応なので使えない(2018年秋のアップグレードで対応の予定)
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テキストファイルを新規作成する
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文字コードの設定を<UTF-8>とする
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1行目に、以下のように記述する。2行目以降は今は何も書かない
@charset “UTF-8”;
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[名前をつけて保存]を実行し、ファイル名を『style.css』とする
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style.cssファイルをindex.html(mdwiki.htmlをリネームしたもの)と同じフォルダに配置する
(作業ディレクトリ) ├ index.html ├ style.css : : ├ example98.md └ example99.md
MDwikiでは、MDwikiの本体であるindex.html (mdwiki.htmlをリネームしたもの)の中に直接CSS設定を書き込んでいますが、index.htmlの一部を書き換えることで、外部のCSSファイルをCSS設定として読み込むようになります。
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プログラム開発用のunicode (UTF-8)対応テキストエディタを用意する。Windows付属の「メモ帳」アプリはUTF-8非対応なので使えない(2018年秋のアップグレードで対応の予定)
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index.htmlをテキストエディタで開く
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テキストエディタの文字列検索機能で
</head>
と書かれた箇所を探す -
</head>
と書かれた箇所のすぐ上に1行追加し、以下のように記述する<link rel="stylesheet" href="style.css">
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文字コードの設定が<UTF-8>のままであることを確認し、index.htmlを上書き保存する
ウェブブラウザは、インターネット上にあるHTMLファイルだけでなく、PCに接続されたローカルなドライブ内にあるHTMLファイルも表示できます。しかしながら近年のウェブブラウザは、悪意あるハッキングからユーザーを守るため、ローカルにあるHTMLファイルに記述されたJavaScriptを無視します。
つまりJavaScriptで動くウィキシステムであるMDwikiは、いったんインターネット上にアップロードしないと正常動作しないことになります。
ウェブブラウザのひとつFireFoxは、比較的簡単に、このJavaScriptを無視する機能を解除できます。以下に手順をご紹介します。ただしセキュリティ面では弱体化することに注意してください。
- FireFoxを起動する
- アドレスバーに
about:config
と入力して、キーボードの[Enter]キーを押す →警告メッセージが表示される - [危険性を承知の上で使用する]ボタンをクリックする →[高度な設定]タブが開く
- [設定名を検索]欄に、
security.fileuri.strict_origin_policy
と入力する →隠れていた設定入力欄が現れる - [切り替え]ボタンをクリックして、設定を
true
からfalse
へ変更する。 - [高度な設定]タブを閉じる
CSSカスタマイズは、古い設定を新しい設定で上書きする形で行います。したがって、まず現状のCSS設定を知る必要があります。ほとんどのウェブブラウザには、現在表示しているウェブページのCSS設定を表示する機能があります。
ウェブページの見栄えを変更したい部分を文字列選択し、右クリックメニューより[検証]を選択する
ウェブページを表示した状態で、F12キーを押す
まず環境設定画面で設定項目<メニューバーに開発メニューを表示>にチェックの入っていることを確認し、ウェブページを表示した状態で、メニューより[開発>ウェブインスペクタを表示する]を選択する
ウェブページの見栄えを変更したい部分を文字列選択し、右クリックメニューより[要素を調査]を選択する
コードブロック<pre><code>…</code></pre>
の行頭に擬似的に行番号をつけるCSS手法については、SaKuRaiさん https://www.studiomic.net/pre-line-numbers/ の解説を参考にしました。
<code>
のbefore擬似要素としてcontent
を挿入するcontent
の表示位置は<pre>
に対する絶対座標で指定する。これによりcontent
は<code>
と重なるように表示される。content
は極端に縦に細長いブロック要素であるとする。結果としてcontent
は<pre>
からはみ出す<pre>
に overflow-y属性=hidden と設定し、<pre>
からはみ出したcontent
を隠す。<pre>
に overflow-x属性=scroll と設定し、ソースコード文字列の1行が長すぎる場合はスクロールで表示するものとするcontent
に、1(改行)2(改行)3(改行)…と行番号を書く(とりあえず50まで書けば実用上の問題はないように思う)<pre>
,<content>
,<code>
の各寸法値を微調整することで、コードブロックに行番号が表示されているかのように表示される。
pre *{font-size:14px;line-height:1.8;}
pre{padding:0;}
pre>code{padding-left:32px; margin:10px 10px 5px 10px;}
pre{position:relative}
pre>code:before{position:absolute; top:0px; left:0px;}
pre>code:before{width:32px; display:block; text-align:right; padding-top:10px; border-right:1px solid #ddd; color:#aaa; content:"1\A 2\A 3\A 4\A 5\A 6\A 7\A 8\A 9\A 10\A 11\A 12\A 13\A 14\A 15\A 16\A 17\A 18\A 19\A 20\A 21\A 22\A 23\A 24\A 25\A 26\A 27\A 28\A 29\A 30\A 31\A 32\A 33\A 34\A 35\A 36\A 37\A 38\A 39\A 40\A 41\A 42\A 43\A 44\A 45\A 46\A 47\A 48\A 49\A 50\A";}
pre{overflow-y:hidden;overflow-x:scroll;}
pre>code{white-space:pre;}
当サイトもCSSをカスタマイズしています。以下URLより、本サイトで使用しているstyle.cssをウェブブラウザで表示できます。CSSカスタマイズの参考にしてください。
note: URL https://akihiro-moriyama.github.io/how-to-publish-websites-on-github-pages/style.css
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